日露戦争その2・開戦後〜児玉源太郎〜


今回のゲスト、「K」さんということで、
お医者さんが来るのかと思ってたんですが・・・
りょうこ
そりゃアンタ、「スーパードクターK」じゃい!
・・・って、そんなマンガ知らないはずのボクにそんなツッコミさせるな!
これ読んでる人でもわからんボケかもしれん、っちゅうのに!
・・・というわけで、ボクの名前は「児玉源太郎」、
「KODAMA」だから「K」ちゅうことっちゃね。
児玉源太郎
なるほど。
ところで児玉さん、
日露戦争が始まってどうなったかを教えてくれませんか?
りょうこ
日露戦争か・・・・・・
あねいなきわどい戦はなかったのんた。
ボクは戊辰戦争西南戦争日清戦争も経験しちょったけど、
日露戦争が一番きわどい戦いじゃったけえ。
児玉源太郎
きわどいって・・・
どういうことがきわどかったんですか?
りょうこ
なんたってカネがないのにロシアと戦争をはじめた・・・
これじゃな。
日本は外国からカネを借りまくって、
最初から最後までビンボー状態で戦争をしていた・・・
ここんとこはポイントなんで、覚えちょってや
児玉源太郎
ふーん、そう。
わかりました。たぶん忘れるけど、覚えていられたら覚えておくね。
でも、ビンボーなんだったら戦争なんかしなけりゃよかったんじゃない?
りょうこ
そりゃそうじゃがの、そねいなこと言うちょられんほど、
ロシアが日本をおびやかしちょったんじゃて。
ボクだって、本当は戦争などしとうなかったわい。
でもホレ、よく言おうっちゃね。
金持ち父さんケンカせず、貧乏父さんケンカする」って。
児玉源太郎
え?そんなんだったっけ?
合ってるような、ちょっと違うような・・・
りょうこ
ま、何にせえ、戦争は始まってしまったのんた。
これについて詳しく知りたい人は前回の対談を読んでくれ。
こうなってしまったらボクにできることちゅうたら、
この戦争に勝てるよう努力するだけっちゃ。
児玉源太郎
どんな努力をしたんですか?
りょうこ
うん、まずは戦争の最高責任者にな、
薩摩出身の大山巌(おおやまいわお)ちゅうヤツになってもらった。
児玉源太郎
大山さんなら戦争に勝てるんですか?
りょうこ
大山なら、
「おおやまぁ(大山)、勝っちゃったよ」、てなことになるかと思ってな、
がっはっはっ!!
児玉源太郎
それ、つまんない・・・
りょうこ
で、「勝ったから祝おう(巌)」、って続くわけだっちゃ、これが。
児玉源太郎
余計つまんないよ、それ。
りょうこ
がっはっはっ!!そっかそっか!!
・・・ホンマはな、そんなくだらない理由やのうて、
大山だったら、あれこれうるさい事言わずに、
ボクに自由に作戦をまかせてくれると思ったからさぁ。
児玉源太郎
ふ〜ん、
まあそんなことより、日露戦争ってどんなふうにおこなわれたのか、
それを教えてくれない?
りょうこ
どんなふうに、ってか・・・
それじゃあまず最初の戦いからいくかのう。
最初に仕掛けたのは日本軍で、
旅順(りょじゅん)港におったロシア艦隊に夜襲をかけたんが始まりじゃ。
児玉源太郎
旅順港ってどこ?
りょうこ
日清戦争の時に出てきた遼東半島っちゅうトコの、
先っちょにある港だっちゃ。
ここにロシアの艦隊がいっぱいおってな、
こいつをぶっ叩くのが目的だったんさぁ。
児玉源太郎
ぶっ叩けたんですか?
りょうこ
ちょびっとな。
ま、もぐら叩きでいえば、
もうちょっと本気出して叩けばよかったかな?ってトコっちゃね。
児玉源太郎
最初から本気出してくださいよ〜
りょうこ
それもそうなんじゃけど、
でもねえちゃん、そこで本気を出さずにロシアの艦隊を使い物にならなくする、
ちゅうことができれば面白いじゃろ?
そねいな面白い作戦を考えたやつがおってな、
それを実行することになったんだっちゃ。
児玉源太郎
へーー、どんな作戦ですか?
りょうこ
名付けて、
もぐらが出てくるから叩けたり叩けなかったりするんで、
最初からもぐらが出てこれないようにすれば僕の勝ちだ作戦〜!!
児玉源太郎
・・・ずいぶん長い名前の作戦ですね。
それに、もぐらが出てこなかったら「もぐら叩き」の意味がないような・・・
りょうこ
深く考えるんじゃないッ!!
これはただ単に「もぐら叩き」にたとえてるだけなんだから!!
とにかくこの作戦は、旅順港の入り口に「ふた」をして、
艦隊を出てこれなくする、という作戦
なんだっちゃ。
児玉源太郎
「ふた」って言ったって・・・
港にどうやって「ふた」をするの?
りょうこ
旅順港の入り口は100メートルくらいしかなくてな、
その100メートルの部分にわざと船を沈めてな、
ほいで「ふた」がわりにしよう、っちゅうわけだがね。
「ふね」で「ふた」っちゅうわけっちゃね。
がっはっはっ!!
児玉源太郎
・・・寒っ!!
で、その「もぐらがなんとやら作戦」、成功したの?
りょうこ
もぐらが出てくるから叩けたり叩けなかったりするんで、
最初からもぐらが出てこれないようにすれば僕の勝ちだ作戦〜!!

だって!ちゃんと正式名称で言いなさいって!
児玉源太郎
はいはい。
で、そんだけ大げさに名付けた作戦だから、当然成功したんでしょ?
りょうこ
それが三回挑戦して、三回とも失敗っちゃ。
児玉源太郎
あらま〜、そりゃやっぱ、
「もぐらが(中略)作戦」っていうネーミングが悪かったんじゃない?
りょうこ
略すな!
もぐらが出てくるから叩けたり叩けなかったりするんで、
最初からもぐらが出てこれないようにすれば僕の勝ちだ作戦〜!!

って、ちゃんと言いなさいっ!!
児玉源太郎
どうせ失敗したんだから、作戦名なんてどうでもいいじゃない。
で、旅順艦隊、どうすんの?
やっぱ地道に「もぐら叩き」で一つ一つ叩くことにしたの?
りょうこ
そこぢゃよ。
とりあえず旅順艦隊が「黄海」ちゅうとこに出てきた時に、
一回戦って勝ったんだけど(黄海海戦)、
旅順艦隊の半分は生き残って旅順港に引っ込んでしまいおった。
んで、なかなか出てこん。
児玉源太郎
出てこないんならいいじゃないですか。
「もぐらが(中略)出てこれないようにすれば僕の勝ちだ作戦〜!!」
だったんでしょ?
りょうこ
あんな、「出てこれない」ちゅうんは、
永久に出てこれないようにする作戦じゃったんじゃ。
港に引っ込んだまま「出てこない」んじゃ、
「いつか出てくる」ちゅうこっちゃろうがな。
それじゃ困るっちゃ。
児玉源太郎
出てきたら叩けばいいじゃないですか。
「えいっ!えいっ!」って。
りょうこ
簡単に叩ければいいんじゃがのう・・・・
実はロシアには「バルチック艦隊」ちゅうものすんごい艦隊がおっての、
このバルチック艦隊がヨーロッパの方から日本に向かってきてたんだっちゃ。
これが旅順艦隊と合流でもされたら、
とても「叩く」どころじゃない、
反対に叩きつぶされてしまう危険があったのんた。
児玉源太郎
パンパンパン!!と、
うるさい花火をならしながらやってくる艦隊?
りょうこ
そりゃ「爆竹(ばくちく)艦隊」!!
やってくるのは「バルチック艦隊」!!
児玉源太郎
ああそうですか。
・・・で、つまり早いとこ旅順艦隊を出てこれないようにするか、
全滅させなきゃいけなかったわけですね?
りょうこ
その通り!
んで、どうしようか色々検討したんじゃけど、
海から叩くのは失敗したんで、今度は陸から艦隊を叩こう、
という作戦に変更したんだっちゃ。
児玉源太郎
ほう。で、作戦名は?
りょうこ
もぐらが出てこないんだったら、
出てくる穴に棒つっこんでガシガシ叩いちゃえば僕の勝ちだ作戦〜!!
児玉源太郎
・・・なんか前の作戦名よりヒドい名前になってますね。
しかももう「もぐら叩き」のルール無視してるし。
りょうこ
うるさいっ!突っ込むんじゃないっ!!
・・・で、この作戦じゃが、またまた見事に何回も失敗した。
がっはっはっ!!
児玉源太郎
やっぱね。作戦の名前が悪いんだよ。
りょうこ
違う!!
失敗したのは、
旅順を攻撃した大将(乃木希典)のやりかたが悪かったのんた。
そこでボクの登場だっちゃ!!
ボクが登場してすぐ、旅順の203高地というところを占領して、
ここに大砲をすえつけて旅順艦隊に撃ち込み、
「あっ!」と言う間に壊滅させたんだっちゃっちゃ。
もぐらが出てこないんだったら、
出てくる穴に棒つっこんでガシガシ叩いちゃえば僕の勝ちだ作戦〜!!

ボクの登場で大成功、ちゅうわけじゃ。
児玉源太郎
ふ〜ん・・・・
あっ、それで児玉さんが得意顔でこのインタビューに登場したわけかぁ!
納得。
りょうこ
エヘン、エヘン、別に得意顔というわけじゃないけどね〜♪
ふんふん♪
児玉源太郎
「♪」のマークが自慢気に喜びをあらわしてますよ。
それで、旅順艦隊が壊滅して日露戦争は勝ったわけですね?
りょうこ
いやいや、まだ戦争は終わってないっちゃ。
でもこの旅順の勝利で、その後の戦いがずいぶんと有利になったわな。
児玉源太郎
その後って・・・まだ戦いが続いたんですか?
りょうこ
はいはい♪
その後「黒溝台」やら「奉天」ちゅうとこでロシア軍と戦ったんじゃが、
またもやボクの登場で勝つことができたんだっちゃ。るん♪
児玉源太郎
何が「るん♪」ですか(笑)
りょうこ
オホン、ま、それはともかく、余談じゃがな、
この「奉天」での会戦な、これ、いちおう勝つには勝ったけど、
本当の意味で勝ったと言えない戦いだった
んだっちゃ。
児玉源太郎
え?勝ったけど勝ったとは言えないって?
どーいうこと?
りょうこ
一応、奉天を占領はしたけどな、
退却したロシア兵を追っかけるだけの力がもう残ってなかったのよ、日本軍。
ロシアの主力を無傷のまま残しちまった、ってワケ。
だからもう一回攻めてこられたら今度は日本軍の負け・・・
ちゅうことで「勝ったけど勝ったとは言えない」戦いだったのんた。
児玉源太郎
精一杯戦っての勝利だったわけですね。
あぶなっかしかったんだなあ、日本軍。
りょうこ
それとな、忘れてもらっちゃ困る、バルチック艦隊
旅順艦隊は壊滅しても、こいつがまだ日本に向かってるのよ。
児玉源太郎
ああ、フリルのついたキティちゃんの旗をたてた、
全体がピンク色の女の子だけの艦隊ね。
りょうこ
そりゃ「乙女チック艦隊」だって!!
やってくるのは「バルチック艦隊」!!
今時「乙女チック」なんて、死語だっちゃ。
児玉源太郎
その死語ボケがわかる児玉さんっていったい・・・
りょうこ
その「ちびまる子ちゃん」ふうのナレーションも、やめろっちゃ。
ともかくバルチック艦隊、やってきたのんた。
そこで日本の連合艦隊が出動するんじゃが、
バルチック艦隊が太平洋を通るんか、日本海通るんかがわからんのよ。
児玉源太郎
どっち通るかわからないと困るんですか?
りょうこ
もちろんだっちゃ。
こっちはどっちかで待ち伏せて戦わなきゃいけんから、
とにかく太平洋か日本海かにしぼる必要があったのんた。
児玉源太郎
どっちにしぼったの?
りょうこ
秋山真之ちゅう海軍の作戦たてるモンがおってな、
この秋山がこう言うんじゃ。
バルチック艦隊は日本海を通るぞなもし。
あし(私)には超能力でわかるぞなもし。・・・来てます、来てます・・・
児玉源太郎
超能力ですか・・・ちょっとあやしくて笑っちゃいますね。
りょうこ
あやしかろうがなんだろうが、
日本の連合艦隊は、もう秋山の超能力にかけるしかなかったのんた。
だから秋山を信じて日本海の対馬海峡に連合艦隊を集めて待っとったっちゃ。
そしたら本当にやってきた。・・・来ました、来ました・・・
児玉源太郎
へー、秋山さんの超能力、当たったんだ。
りょうこ
そう。
でな、まんまとやってきたバルチック艦隊を日本の連合艦隊がお出迎えして、
日露戦争最後の戦いが始まったのんた。
いわゆる日本海海戦だっちゃ。
児玉源太郎
日本海の海の幸をふんだんに使った料理ですね。
りょうこ
そりゃ「日本海海鮮料理」!
児玉源太郎
失礼しました。続きをどーぞ。
りょうこ
ほいでな、バルチック艦隊、メチャ強いと言われてたけど、
何しろヨーロッパのほうから地球半周分くらいの航海をしてきてたから、
日本にきたときはすでに疲れきっていたのんた。
児玉源太郎
そうなんですか。
りょうこ
それにな、日英同盟、あったろ?
あの同盟のおかげで、バルチック艦隊が泊まる港々で、
イギリスが色々といやがらせをしてくれたんよ。
それでバルチック艦隊、精神的にも疲れきっていたのんた。
児玉源太郎
ふ〜ん。
りょうこ
んで結果からいうと、日本の連合艦隊、大勝利っちゃ。
♪ふんふん♪
児玉源太郎
またまた得意げになってる。
りょうこ
得意にもなるっちゃ。
何しろ世界中の予想では、
「日本は絶対勝てない」とされてたからのう。
その予想をくつがえして旅順、奉天、日本海と、
日本が続けて勝ったんだから。
児玉源太郎
絶対勝てないと予想されていたのに勝ちつづけた・・・
日本って、今年(平成15年)の阪神タイガースみたいですね。
りょうこ
六甲おろしに〜♪颯爽と〜♪
蒼天翔ける〜日輪の〜♪
児玉源太郎
歌わなくってもいいですってば。
それに日露戦争なのになんで「六甲おろし」歌うんですか。
りょうこ
それは多分管理人(光五郎)が、
最近にわかタイガースファンになったからじゃろうな。
オウ〜オウ〜オウオウ♪阪神タイガース!!
フレ〜フレフレフレ♪
児玉源太郎
だから歌うのやめなさいってば!
それより、戦争に勝ってその後、どうなったんですか?
りょうこ
その後か・・・・・・
それは三人目の「K」に聞いてくれ。
今回はちょっと長くなりすぎて、ボクはちょいと疲れたっちゃ。
それに日露戦争のことより、
これから阪神戦をテレビで観にゃならんので忙しいのんた。
それではバイナラ(死語)!!
児玉源太郎
えっ?そんないきなり帰っちゃうなんて・・・
次回は三人目の「K」?誰だろ?
一人目は前回の「桂太郎」さんだろ・・・二人目は今回の「児玉源太郎」さん・・・
三人目は・・・・・・
まあいいか、考えてもたぶん知らない人だろうし(笑)。
それじゃ次回をお楽しみに〜!!
りょうこ

ひのもとあや先生の一口寸評

周りを海に囲まれている日本では、
戦争といえば「陸戦」と「海戦」に大きくわけることができます。
そのうち「陸戦」では旅順・黒溝台・奉天と、
いずれも児玉源太郎の活躍で勝利しました。
そして黄海・日本海における「海戦」、
これは秋山真之という作戦参謀の力で勝利しました。
このように当時メチャでかい国だったロシアに勝ったことは、
ちょっと前におきた日清戦争の勝利よりも、世界中が驚いたのです。
しかし日露戦争の勝利は、
児玉さんが言ったように「一番きわどい戦い」でした。
どのようにきわどいかと言うと、
「これ以上戦ったら金がなくなって負ける」というきわどい勝利だったのです。
そこで戦いのあとは(正確には戦争中から)、
講和にむかって即座に活動を始めました。
その講和についてですが・・・・・・
それは次回のお楽しみ、ということで、
ポーツマス条約、読んでくださいね!

「日露戦争その3・ポーツマス条約」に続く

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