最後の将軍−慶喜じゃないよ、義昭だよ−


室町幕府最後の将軍、足利義昭さんがゲストです。
ヨロシクね。
りょうこ
あのね、あのね、おねえちゃん、聞いてくれる?
みんながね、よってたかってボクの事いじめるの。
ボク悲しいの。エーンエーン。
足利義昭
ハイハイどうしたの?
おねえさんが聞いてあげるからね。
話してごらん。
りょうこ
あのね。
ボクのにいちゃん(義輝)、十三代将軍だったんだけどね、
松永久秀っていう悪い人に殺されちゃったのね。
でね、十四代将軍にボクのいとこ(義栄)がなったんだけどね。
順番からいったらボクが将軍になるはずだったのね。
すごいくやしいの。
これがいじめの始まりなの。
足利義昭
はいはい。
で、義昭ちゃんはどうちたの?
りょうこ
ボクその時、お坊さんにさせられてたんだけどね、
またふつうの人に戻ってね、
越前の朝倉義景っていう人の所に言って、
「ボクを将軍にさせてよー」って頼んだの。
足利義昭
それで朝倉さんはボクを将軍にさせてくれたのかなー?
りょうこ
あのね、朝倉のおぢさん親切でやさしいんだけどね、
京都まで出ていってボクを将軍にさせよう、
とはしてくれなかったの。
足利義昭
あらあら。
じゃボクは将軍にさせてもらえなかったんでちゅかー。
りょうこ
でもねでもね、
そのあと織田信長っていうおぢさんの所へ言って
「ボクを将軍にさせてよー」って頼んだら
「よしっ!!三ヶ月後には将軍にしてやる!!待ってろ!!」
って言ってくれたの。
足利義昭
おやおやおや。
あの信長さんの所に行ったの。
でもよかったでちゅね、将軍にしてもらえたんでしょ?
りょうこ
うん。信長のおぢさんすごかったよ。
どんどん京都に進んで、
三ヶ月後にはボク本当に将軍になれたの(十五代将軍義昭)
足利義昭
信長のおぢさん、短気だけどやる時はやるからねー。
で、ボク、将軍になって何ちたの?
りょうこ
なんにもちてなーい!!
信長のおぢさん、ボクに何もするなって言うの
足利義昭
あら。
それじゃ将軍になっても意味ないわねー。
りょうこ
そうなの。
だからボク暇なんで、いろんな人に手紙書いたの。
足利義昭
ペンフレンドと文通したのかー。
よかったじゃない。
やる事ができて。
りょうこ
うん。
相手はね、朝倉のおぢさんとか、
武田くんとか、毛利さんとか、・・・
足利義昭
聞いた事ある人ばかりねー。
どんな手紙書いたの?
趣味の事とか、飼っているペットの話とか?
りょうこ
ううん、そんな事書かないよ。
「京都に来て信長さんを殺してね」って書いたの。
足利義昭
えっ!?信長さんを殺して?
だって義昭くんが将軍になれたのは信長のおぢさんのおかげでしょ?
りょうこ
そうだよ。
でも信長のおぢさん、ボクに
「あれしちゃダメこれもしちゃダメ」って言っていじめるんだ。
だからボクはみんなに助けてもらおうと思ったの。
足利義昭
でも信長のおぢさんの言う事を聞いていれば、
普通の生活ができたんでしょ?
なんでそんなに「あれしちゃダメ」って言われるのがイヤなの?
りょうこ
だってボク将軍だよー。
将軍っていうのは、
ボクが命令を出したらみんなそれに従うっていうのがアタリマエでしょー。
なんでその将軍が信長のおぢさんの命令をきかなくちゃいけないのさ。
ねーなんでー?
足利義昭
それは・・・時の流れっていうかー、
将軍なんて存在は応仁の乱以来いないのと同じっていうかー・・・。
りょうこ
そんなムズかしい事言っても、ボクわかんなーい。
とにかくボクは信長のおぢさんより、
ボクの命令を聞いてくれる人たちに手紙を出しまくったんだー。
足利義昭
でも・・・そしたら信長のおぢさん怒ったでしょ。
短気だからあの人。
りょうこ
うん。
ものすごい怒ってボク京都から追い出されちゃった(室町幕府滅亡)
足利義昭
やっぱり。
だからおとなしくしてればよかったのに。
りょうこ
でもいいんだ。
ボクきっといじめられる星のもとに生まれたんだ。
だから運命を素直にうけとめて、頑張って生きていくよ。
足利義昭
うん。エライぞ。
義昭くん。
ガンバレ!!
りょうこ

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