源義経って意外とおしゃべり?


今回のゲストは、あのタッキー・・・
りょうこ
おっと、俺様の名前は源義経どすだべ。
まかりまちがってもタッキー言う名前やないねんだべ。
俺様のおとうちゃんは源義朝、いうてな、
源氏の親玉だった人どすだべ。
おとうちゃんはな、
平治の乱」、いう戦いでライバルの平氏にやぶれてしもて、
死んでしもたねんだべ。
その時俺様は赤んぼやったがら、
おとうちゃんの顔さえ覚えてへんねんだべ。
ああ、俺様ってなんて不幸な星の下に生まれたんだべ・・・
でも、そんな逆境にもめげず、
俺様は自力で有名になってったんだなや。
源義経
いきなりの登場でよくしゃべりますねーーー!!
りょうこ
今日、俺様は体調が悪いんで、
これでも発言をひかえてるほうやねんだべ。
俺様が本気だしてしゃべっだら誰にも止められねどすだべ。
だから俺様が乗ってきたら発言がどんどんどんどん長くなるデ。
覚悟しときいや、だべ。
でな、俺様のおとうちゃんがそんなこんなになってもうたから、
当然俺様も殺されてしかるべきやったけんどもだ、
どーいうわけか助かって、
子供時代を京都の「鞍馬寺」っつう、
つまんね寺で過ごすハメになってもうた
だべ。
あ、ちなみに俺様の赤んぼのころの名前は「牛若丸」、
鞍馬寺にいた頃の名前は「遮那王(しゃなおう)」だべ。
「シャナオー」っつったって、馬の名前とはちゃうで、だべ。
義経っつう名前は、俺様が元服(今で言う成人式)した時、
自分で勝手につけた名前やねん、だべ。
源義経
何も聞いてないのにどんどんしゃべってくれますね。
もうこうなったらそのまま続けてくださいよ。
りょうこ
人をせっかく呼びはって、そりゃ無責任でねえのが?
アンタもちいたぁしゃべったらどないや?
ところでな、オラ、この鞍馬寺時代、
弁慶」っつう男をケライにしてな、
コイツがまたけっこう便利なヤツで、
「あ〜、いい拾い物したな」ってカンジ?だべ。
ほいでこの頃俺様は、
自分のおとうちゃんが平氏に殺されたこととか、
自分が源氏だったってこととか
、初めて知ってな、
そりゃハァおったまげて、
「へ〜し、ようしを倒すぞ〜!!」
あ、逆や。
「よ〜し、へいし(平氏)を倒すぞ〜!!」
と誓ったねんだべ。
おいコラ、今のギャグは笑うトコやぞ。
源義経
ははははは・・・・・f(^_^;)ポリポリ
りょうこ
なんやねん、その気ィの抜けたコーラみたいな笑いは・・・
まあエエわ、だべ。
それで俺様はな、
鞍馬寺みたいな山奥のへんぴな寺にいたら、
いつまでたってもお先まっくらま寺で平氏は倒せへん!!思うて、
16歳の時弁慶を連れて、
トーホグ(東北)の平泉っつうトコへ行っただなや。
源義経
京都から東北へ?あ、そうか!!
それで義経さんのしゃべり方は「どすだべ」なんていう、
京都と東北の言葉が混ざったヘンな言葉なんですね?
りょうこ
せやねん。
この俺様独自の流暢(りゅうちょう)な方言を、
きょうとうほく弁て言うねんだべ。
あ、今のはウソどすえ。信じちゃアカンだべ。
何の話だっだかな・・・?
あ、そうそう、俺様が東北に行ったんはな、
そのころの東北を支配していた、
藤原秀衡(ひでひら)ちゅうおっちゃんがな、
俺様を呼んでくれたからやねんだべ。
俺様はこれをチャンスとばかり、
ひたすら東北で平氏打倒のための訓練を続けたんや、だべ。
そんでそうこうしよるうちに、
源頼朝(よりとも)っつう男が平氏退治を始めた、っつうんで、
頼朝って誰やねん?てことで調べたら、
ナント!!俺様の兄貴や、ちゅうやないか!!
目ん玉飛び出るほどビックリしてな、
俺様は取るものもとりあえず、
兄・頼朝のトコに行くことにしたねんだべ。
もちろん兄・頼朝に協力して平氏を倒すためやんけ、だべ。
源義経
お兄さんが
頼朝・・・
アニキとはな、黄瀬川(静岡県)で対面したんやだべ。
その時アニキは富士川合戦で平氏を破ったばかりで、
上機嫌で俺様を迎えてくれはったんさ。
で、生まれて始めての兄弟対面が実現し、
お互い涙、涙で「これからも仲良く協力しようや」
て、誓いあった
ねんだべ。
俺様は感謝、感激、雨アラレで、
これからは頼朝アニキについていこう!
って誓ったんどすだべ。
でもその後しばらく俺様の出番はなくてな、
ヒマをもてあましてたんやねんだべ。
りょうこ





源義経
ヒマなのはいいことですね。
りょうこ
バァタレ!!
俺様みたいな働き者が、ヒマでいいわけなかろうが!だべ!
俺様は早く平氏を倒したくて、
毎日毎日出陣命令を待ってたんやだべ!
でな、それから何日かして、
木曽(源)義仲とかいう俺様のイトコが、勝手に、
平氏を倒すため出陣してな、
俺様より先に平氏を京都から追っ払ってしまったんねんだべ。
源義経
遅れをとっちゃいましたね。
りょうこ
ホンマこん時はくやしかったんやだべ。
だから俺様は、アニキに「早く出陣させてくれ!」
て、訴えよったんだべ。
そしたらアニキは、
「よし!行け!」ちゅう命令を出してくれたんやだべ。
「よーし、これで平氏を倒せるぞ〜」ちゅうて、
俺様はハリキッて出かけたんさ。
そしたらオメ、なんたるちあサンタルチア、
平氏じゃなくて木曽義仲を倒せ!」ときたもんだ。
「マジっすか!?」って俺様思わず聞き返しちまったやんけだべ。
でも命令は命令。
しかたなく俺様は京都に行って木曽義仲を倒したんさだべ。
そしてさあ、次はいよいよ平氏だ、っちゅうことでな、
木曽義仲倒したその足で平氏を追っかけて、
一ノ谷ちうとこで合戦をして、平氏をやっつけたんやだべ。
一ノ谷の合戦
源義経
すごい!やりましたね!
念願達成ですね!!
りょうこ
達成・・・ってわけでもないねんだべ。
一ノ谷の合戦では平氏を全滅させられへんかったからな。
平氏はその後、屋島に逃げてしもたねんだべ。
でもとりあえず平氏を追っ払った、
ちゅうことで俺様はいったん京都に帰ったんやだべ。
それでアニキに得意満面、報告したねん。
ところが当然アニキはほめてくれるとばかり思っていたのに、
なぜか機嫌悪いんだかなんだか、
ほめるどころかなんのほうびもくれへん
のやだべ。
全然手柄のなかったやつらがほうびをもらってるのにやで。
なあオイ、これちょっとおかしいんちゃうか?ねえちゃん?
なんでや?だべ?
温厚な俺様でもキレるで、ホンマ。
源義経
う〜ん、なんででしょうね?
りょうこ
俺様がアニキに不信感を持ったんはこの頃からよ。
「もう酒でも飲まなきゃやってられへんで、だべ」
つうことで俺様は女の子呼んで毎日遊び暮らしたんさぁ。
そしたらオメ、この女の子の中に一人かわいい娘がおってな、
俺様はこの娘に一目ぼれよ。
名前は「静(しずか)」ちゅうねんだべ。
あーーっ!!静、静、しずか、しずか、しずか、
しずかしずかしずかしずかしずかしずかしずかしずか
しずかしずかしずかしずかしずかしずかしずかしずか
しずかしずかしずかしずか
しずかしずかしずかしずか!!
源義経
あーーっ!!うるさい!!
しずかにしろーーっ!!
りょうこ
おーー、「しずかにしろ」か。エエひびきやなーー、
「しずかにしろ」・・・。しずか・・・。
てなわけで、俺様、静を愛人にしたんやだべ。
なんで愛人かっつうとな、
俺様にはすでに正妻がおったからさぁ。
そういえばこの正妻との結婚は、
アニキの命令でしたもんやって、
これも俺様、気に食わんのだべ。
あーーーまた腹たってきた、アニキのやつーーー!!
でな、こんなグチを毎日つぶやきよったら、
後白河法皇っつう朝廷でいっちゃんエラい人がな、
俺様に同情してくれはったんやだべ。
ホナ、「同情するならカネをくれ!!」て、
俺様は言った・・・て、ウソウソ、
信じちゃアカンで。今のウソやで、だべ。
後白河上皇はな、こう言ってくれたんや。
「かわいそうに、アニキがほうびをくれへんのやったら、
ワシがほうびをあげちゃろうぞよ」とな。
源義経
どんなほうびをもらったんですか?
りょうこ
左衛門尉検非違使。
源義経
え?いきなりセリフが短くなりましたね。
なんですって?
りょうこ
左衛門尉検非違使(さえもんのじょうけびいし)やて。
つまり京都限定の警察に任命されたねん。
これがほうびや。
この検非違使いうんは別名「判官(ほうがん)」ともいうんやけどな、
この「判官」いう言葉も覚えておいてや、だべ。
源義経
砲丸投げ?
りょうこ
バァーーータレ!!
つまらんこと言って俺様の発言をさまたげたらアカン、だべ!!
ところで俺様が判官に任命されたのは、
源氏として名誉なことなのにな、
ここでまたアニキがわけもわからず怒りはった
んや、だべ。
まったくアニキ、俺様が後白河法皇に気に入られたのが、
そんなに気に入らへんのかいな、だべ。
ま、いわゆるシット?ってやつ?
そーかそーか、
俺様が人気があるのがそんなに気に入らへんのか。
人気者はつらいのう。
源義経
そうじゃなくて、
頼朝さんが怒ったのは、
義経さんが勝手に判官の位をもらったからじゃないですか?
りょうこ
なーーーに知ったかぶってエラそうな発言をしてんねん、だべ?
この俺様が判官の位をもらおうが、
しずかを好きになろうが、クソして寝ようが、
俺様の勝手やろ?え?
それともなにか?アンタはクソしに行く時に、
「クソしてきま〜す」て、いちいち報告しはるんかいな?
せえへんやろ?
だからアニキがうじうじ怒ってはる、いうんは、
スジが通らへん話やがな。そやろ?だべ?
源義経
う〜ん、話に説得力はないけど、
迫力があるんで、つい義経さんの言う通りかな、
と思ってしまいそうになりますね。
りょうこ
俺様の言うことに間違いはないんやて!!だべ!!!
でな、そうこうしよるうちに、
この軍事の天才・義経様をさしおいて、
源範頼ちゅうもう一人のアニキが平氏追討に出発しはったんや。
これは俺様の才能にシットした頼朝アニキが、
俺様をのけものにしようっちゅう魂胆でこんなイジワルしよったねん。
でも範頼アニキなんちゅう凡人に平氏が倒せるわけないやん。
案の定、四ヶ月ほどしたら範頼アニキから「泣き」がはいってな、
この軍事の天才・義経様がまたまた出動!
てなことになったわけやねん、だべ。
やっぱ最後に頼れるのは俺様しかおらへんねん、だべ。
源義経
これで勝てば、
頼朝さんも機嫌をなおすかもしれませんね。
りょうこ
せやがな。
俺様はハリキって出かけたデ。
まず最初は四国の屋島や。
こん時は出動予定の日が大嵐でな、
それでもハリキってた俺様は大嵐のなか船を出して屋島まで行き、
「まさかこんな大嵐の時に攻めてこんやろ」
思てた平氏のやつらを奇襲してぶったたいてやったねん、だべ。
屋島の合戦
ほんでこんどは壇ノ浦(今の山口県)や。
屋島から逃げて本州のこんなはしっこまで集まりよってた平氏に、
俺様は戦いをしかけて、
この壇ノ浦で平氏を完全に滅亡させたんや、だべ。
壇ノ浦の戦い
ここで初めて念願達成!や。
こんだけすりゃ頼朝アニキも文句は言えへんやろ、だべ。
源義経
頼朝さんはホメてくれたんですか?
りょうこ
それがよーー、ねえちゃん、聞いてくれまっか?
頼朝アニキときたら、俺様がやっと平氏滅亡の念願達成したのに、
ホメてくれるどころか、なんや知らんが、
よけい怒りよるんよ。

こりゃアレだな、頼朝アニキは、
俺様が平氏を簡単に滅亡させてもうたのが面白くないんやな、
きっと。
つまり俺様が天才なのが面白くないんや、だべ。
凡人の頼朝アニキとしては。
源義経
そうかなーー?
義経さんがそこまで手柄をたてたのに怒るなんて、
なんか他に理由があるんじゃないんですか?
りょうこ
うーーん、それが思い当たらんのよなーー、
この天才の頭脳をもってしても・・・
源義経
たとえば頼朝さんに頼まれたことを忘れちゃったとか・・・
りょうこ
あーーあーー、そう言えば、
平氏が持っていった三種の神器を全部取り返せ
とか言うてはったなーー。
そんなん取り返すより、平氏倒すことが先やん、
いうことで、ほかしといたんやけどな、
戦いが終わってそのことを思い出して、
探させたんやけど、「くさなぎのつるぎ」だけが、
どーーしても見つからんで、
「二種の神器」だけ取り返した
ねん、だべ。
でもまさかそんなモンくらいで怒りはるわけないデ。
「くさなぎのつるぎが見つからなんだか・・・
じゃあSMAPのくさなぎ君で間に合わせとくわ」
くらいの冗談、言ってほしいわ、マジで・・・だべ。
源義経
それですね、きっと怒りの原因は。
りょうこ
ホンマかいな?
くさなぎくらいで怒りよるとは、
ケツの穴のちーーちゃいアニキやで、だべ。
くさなぎなんぞなくても、SMAPは充分やってけるやろうに、だべ?
源義経
そんなこと言ってると、SMAPファンに怒られますよ。
りょうこ
気にせん、気にせん。
それにしても頼朝アニキがそんなに怒ってたんじゃあ、
俺様もいろいろと都合が悪いねん、だべ。
だから直接鎌倉まで出かけて、
頼朝アニキにちゃんと事情を聞いて、
仲直りをしようと思った
んや、だべ。
俺様は全然ケンカしよるつもりはないのに、
仲直りいうのもおかしな話やけどな。
で、さっそく鎌倉に向かったんやけど、
なぜか頼朝アニキは会ってくれず、
俺様は鎌倉の近くの、
腰越(こしごえ)いうところで足止めされてしもたねんだべ。
源義経
どうして会ってくれないんでしょうね?
りょうこ
アニキの凡人的考えが、
俺様みたいな天才にわかるもんかいな。
せやけどこのままじゃラチがあかへんからな、
俺様は頼朝アニキに手紙(腰越状)を出したんや、だべ。
その手紙の内容は、次のとおりや、だべ。
「俺様はアニキに対して逆らってなんぞおらへんがな、
全然エラそうな態度もしてへんしよ。
いままで頑張って木曽義仲やら平氏を倒してきたのは、
全部アニキのためじゃんかよーーー、
そんなのもわからへんのかいな。
俺様が判官に任命されたのも、源氏として名誉なことじゃんか。
何、勝手に怒ってスネてはるんかいな、
いい加減にしいやーーー。
だからアニキが俺様のこと、どーしても許したい、て言うなら、
俺様も許させたってもエエよ。
繰り返してもう一度言うけど、
俺様はアニキに対して全然エラそうな態度、してへんよ。ぢゃ!!」
源義経
全然エラそうな態度の手紙じゃないですか!!
これじゃ余計に頼朝さん、怒りますよ!!
りょうこ
おっかしいなーー、
これでも俺様、精一杯下手に出てこの手紙、書いたんやで。
でも確かに頼朝アニキ、余計に怒りはったみたいでな、
結局俺様はアニキに会えず、そのまま京都に引き返したねんだべ。
俺様はよ、なんが疲れちまってな、
京都に帰ったら病気になって寝こんでしもたんや、だべ。
はあああぁぁぁぁぁーーー・・・・・・・・。
源義経
なんか急に弱気になりましたね。
りょうこ
いくら天才の俺様でも、
身に覚えのないことでここまでアニキにきらわれたら、
弱気にもなるデ。
平氏も倒して目標も達成してもうたしな、
俺様はこれから何したらエエやろ?て気分やがな、だべ。
源義経
また新たな目標を見つければいいじゃないですか。
落ち込むなんて、強気な義経さんらしくないですよ。
りょうこ
その通りや!!天才の俺様に、
「落ち込む」なんて言葉は似合わへん。
というわけでな、俺様は新たな目標を見つけたねん。
それはな、「頼朝アニキを倒す」ことや!!だべ!!
源義経
え?いきなりそこまでいっちゃうんですか?
頼朝さんのこと、大好きなんでしょ?なんで?
りょうこ
いくら好きでもな、ガマンの限界ちゅうモンがあんねん。
なにしろ俺様が病気になってたこの頃に、
頼朝アニキは俺様を殺そうと殺し屋を送りこんできよったんや。
腹たつやないか。せやろ?
一所懸命頑張って木曽義仲倒して、
一所懸命頑張って平氏倒したこの俺様を、
暗殺しようとしはったんやで、アニキは!!
ここまでされたら、
俺様が「頼朝アニキを倒す」てな目標たてたのも、
理解でけるやろ?だべ?
それに後白河法皇もな、
「頼朝を倒していいよ」いう命令を出してくれはった
んや、だべ。


源義経
ついに兄弟ゲンカ、というわけですね。
りょうこ
せや。
でな、俺様は「頼朝をやっつけにいく者、この指と〜まれ!!」
て、味方を募集した
ねん、だべ。
義仲、平氏を倒したこの義経様が募集すれば、
みんなわれもわれもと応募してくるはずやがな、だべ。
だから俺様はこれからいっぱい応募してくる連中に対して、
どうやって合格・不合格と選別しようか、
頭を悩ませたんや、だべ。
イケメンは不合格、ブサイクは合格にしよか、とか、
金持ちは合格、貧乏人は不合格にしよか、とか・・・
源義経
義経さんの悩みはわかりましたけど、
そんな悩むほどいっぱい応募してきたんですか?
りょうこ
それがな、きっとみんな面接の時間、間違えはったんやと思うワ。
あるいは電車が事故おこして、
その電車にたまたまみんな乗り合わせていたとか、
たまたまみんながみんな寝坊したとか・・・
源義経
なに自分の都合のいいように推測してるんですか。
要するにあんまり面接に来なかった、っていうことでしょ?
りょうこ
まあとにかく少数精鋭のほうがエエわ!ちゅうことで、
俺様は弁慶たちを引き連れていよいよ出発したんや、だべ。
ところが船を出したら大嵐に遭ってしもてな、
あ〜〜〜れ〜〜〜と俺様たちは遭難してしもたねん、だべ。
そしてその後はあっちゃこっちゃへ行ったり来たり、
俺様もどこ歩いているか右も左もわからん状態で、
さ迷い歩いてな、あ、右と左はわかるわ。西も東もわからん状態や。
で、そうこうしよるうち、
いつの間にか今度は俺様たちが悪人にされてもうて、
全国に指名手配されてしもた
んや、だべ。
源義経
え?義経さん、悪人にされちゃったんですか?
りょうこ
せやねん。
これはたぶん後白河法皇が、
頼朝アニキをおそれて俺様を悪人に仕立て上げてしもたねん、だべ。
なにしろ後白河法皇はあっちゃが強い時はあっちゃにつき、
こっちゃが強いときはこっちゃにつくという、
ねずみ男みたいなキャラ
やからな。
仕方ないといえば仕方ないこっちゃねん、だべ。
とにかくいかに天才の俺様といえども、
全国に指名手配されてしもたら、どもならんねん。
せやからこれ以降京都には戻らず、
俺様はあっちゃこっちゃ逃げ回ることになんねや
、だべ。
源義経
京都でいい仲になった(しずか)ちゃんはどうしたんですか?
りょうこ
もちのろん、連れてったがな、だべ。
せやけど女はやっぱ足手まといでな、
途中で別れてしもたんや、だべ。
静はその後、頼朝アニキにつかまってもうて、
アニキの前で無理矢理踊らされた
、ちゅう話は聞いたがな、
それからどうなったのか俺様もようわからん。
ウワサによれば、俺様の子供を産んだけど、
男の子やったんで頼朝アニキに殺されてしもたとか・・・・
俺様を追いかけて東北に行ったけど会えずに自殺したとか、
淡路島でひっそりくらしたとか、
のび太くんとドラえもんにお風呂入ってるところを見られたとか・・・
源義経
ん?最後になんかヘンなウワサがまざってましたね?
りょうこ
まあ気にせんといて。
でな、肝心の俺様はというと、これもどういふうに逃げたのか、
ようわかっとらんねん、だべ。
京都の比叡山に隠れてた、とか、
安宅関で弁慶が勧進帳を読んだ後、俺様をぶったたいたとか、
ジャイアンがスネ夫を呼んだ後、のび太をぶったたいたとか・・・
源義経
もうドラえもんのネタはいいですって!
りょうこ
いやーー、俺様、話が天才的なもんで、
つい説明にギャグをおりまぜてまうねん、だべ。
許せ。
というわけでな、結局俺様は、
最終的にトーホグ(東北)の平泉っつうトコへ行ったんや、だべ。
最初の頃説明したように、
ここは俺様が昔住んでいたとこやねん、だべ。
昔って言ったって、たかが7年前やけどな。
7年ぶりに故郷に錦を飾っだ、っつうわけだべ。
この平泉にははぁ、藤原秀衡っつう、
オラのこと可愛がっでくれだおとっつぁんがいでな、
「よしよし、可愛い義経のためだで、いぐらでもここに居り」
て、言っでくれただ。
源義経
なんか東北の話になったら、
急になまりが完全な東北弁になってますよ。
りょうこ
そが?ま、こめえこど気にしねでけろ。
でな、オラ、安心してのんびり過ごしてだらな、
この藤原秀衡のおとっつあんがポックリ死んでしまっただ。
オラ思わず「参っただなや」てつぶやいでしまっだがね。
この天才・義経様が、
思わずこんな弱気なセリフを言っでしまっだくらいだがら、
その大変さ、わがるべ?
源義経
わがんね。
りょうこ
ナマるなーーー!
どんなふうに大変か、っつうとだ、
オラを守ってくれだ藤原秀衡のおとっつあんが死んでしまっだことで、
平泉でのオラの存在が邪魔者扱いになっでしまったんだなや。
つまりオラをかくまっでいることで、
奥州藤原氏は頼朝アニキの敵にされてしまう危険性があっだ、
ってことだ。
源義経
そだな、義経さんはハァ、
頼朝さんがら全国手配されてる身だっだもんな。
りょうこ
だからナマるなっで!!
ほんでな、案の定、
藤原秀衡のおとっつあんの息子の泰衡がな、
オラだちをのけ者にし始めた
んだなや。
源義経
泰衡さんは頼朝さん側につくことを決めたわけですね。
りょうこ
んだ。
で、1189年閏4月30日、
泰衡はオラだちの住んでいだ屋敷を奇襲しでな、
オラもなすすべがなぐて、そのまま殺されてしまっただ(衣川合戦)
源義経
え?ずいぶんあっけなく殺されちゃったんですね?
りょうこ
んだ、でもこれはオラの運命だっただ。
こん時オラ、31歳の若さでな、
天才っつうんは、若く死ぬんが宿命なんだがね。
ジェームス・ディーンしかり、赤木圭一郎しかり、
夏目雅子しかり、尾崎豊しかり、金子みすゞしかり、
源義経しかり・・・
源義経
ずいぶん古い時代の天才ばっか出しましたね。
でも天才の中にさりげなく自分をいれるあたり、さすが義経さん。
りょうこ
「天才」の中にオラを入れないでどーする、ってが?
ところでよ、オラが実は生き残っでよ、
モンゴルの方さ行っでジンギスカンになった

っつうウワサもあったらしいけんどよ、これもまた迷惑なウワサだべ。
天才だがら若く死んだ、って言っでるのによ、
生き残ったんじゃオメ、
天才じゃなかった、っつうこどになっでしまうがね。だべ?
源義経
そんなウワサがあったんですか?
ジンギスカンって、食べ物でしょ?
りょうこ
まいっか、
そんなことオメみてえなモンに説明してもしょうがねかったな。
ところでオラの物語はこれで終わっただなや。
じゃオラ、帰ってPS2の「義経英雄伝」と「義経紀」で遊ぶがら。
さらば!!
源義経
さよなら〜、
義経さんがゲームやってるなんて知らなかったな〜。
やっぱキャラは「源義経」使うのかな?
りょうこ
ベゲヤロ!
ちゃんを使うに決まってるだろ!!ぢゃ!!
源義経

ひのもとあや先生の一口寸評

源義経さんは「悲劇の英雄」であり、
みんながその不幸に同情しました。
こういった不幸な人に同情することを、
義経さんが「判官」という役職だったことから名付けて、
判官びいき」と言います。

なぜ義経さんは「悲劇の英雄」で、
「不幸」になってしまったんでしょうか?
それは彼が軍事力にだけ天才で、
政治力に欠けていた
からです。

お兄さんの源頼朝が、
政治力をフルにいかして武士の待遇をよくするために頑張っていたのに、
弟の義経はそれをまったく理解できず、
ただひたすら自分の軍事力を誇示していました。
そこに悲劇と不幸があったのです。

兄は義経のことを単なるケライとしか扱っていないのに、
義経は「頼朝の弟だから」ということで、
「他の御家人たちより自分は上だ」と思っていた・・・
そこにも悲劇と不幸がありました。

つまりこうした兄弟の意識の食い違いが積もり積もって、
「義経の死」にいたってしまったわけです。
義経さんも、もっと早いうちに頼朝さんと直接話し合い、
頼朝さんもちゃんと義経さんに事情を説明していれば、
こんな悲劇は防げたのかもしれませんね。

31歳という若さで亡くなった義経・・・
一のケライの弁慶は、義経が死ぬ直前まで戦い、
最後は立ったまま死んだと言われています(弁慶の立ち往生)。
義経がジンギスカンになった、などという珍説も、
義経をもうちょっと長生きさせたかった、という、
「判官びいき」の気持ちからきてるのでしょう。

平成17年の大河ドラマは「義経」。
まさにドラマチックな人生を送った人なので、
みなさん観て損はないと思いますよ。

トップに戻る年表解説に戻る